2011年03月07日

「キュレーションの時代」・・・これは必読なり!

佐々木 俊尚氏の「キュレーションの時代」を読了した。
サブタイトルは、ーーー「つながり」の情報革命が始まるーーー

「キュレーションの時代」・・・これは必読なり!

ある情報を求める人が、いったいどの場所に存在しているのか。
そこにどうやって情報を放り込むのか。
そして、その情報にどうやって感銘を受けてもらうのか。(p41)


劇的に人々の間を行き交う情報量が増大し、旧来のメディアから発せられる情報の力が失われつつある現代。話しはITとは関係のない、「ジョセフ・ヨアキムの物語」から始まり、エグベルト・ジスモンチという音楽家の日本公演での事例を用いて、「情報を求める人が存在する場所」=ビオトープがどのように形成されどんな特徴を持っているのか、大変わかりやすく話しが展開します。

つくる人と、それを見いだす人。

インターネットの進展(昨今のソーシャルメディアの普及)で、プロではない人たちが作り手として世に出て行ける時代。

より一層、「見いだす人」そしてそこに「コンテキスト」=文脈を付加でき意味付けできる人、そんな“キュレーター”的な情報を司る存在がより重要な時代となってきています。

キュレーターとは博物館や美術館の学芸員を指す際に使われますが、
氏は「情報のノイズの海からあるコンテキストに沿って情報を拾い上げ、クチコミのようにしてソーシャルメディア上で流通させるような行いと、非常に通底している」と語ります。


ボーッとインターネットに向き合っていると、次から次へと押し寄せる情報でパソコンも頭の中もあふれそうな現代社会。この人の言うことはこの分野では鋭い!参考になる、といった経験は誰しもが持っていると思います。そういったあるジャンルに精通した人の「視座」を持つことで、情報の海で溺れることなく鮮やかな新情報が得られます。

キーマンのブログをGoogleリーダーなど登録、チェックする。twitterでフォローする。
いずれもその人の「視座」を得ることの出来る方法です。

この本自体、新書としては分厚い314ページ。コンテンツも芸術、文化のほか、多岐にわたります。この本自体、“佐々木 俊尚”の視座で現代社会の情報の流れ、その中で大切なことについて、まさにキュレーションしつつ書かれた本であり、大変示唆に富む内容である。

これからの時代を生きる全ての人に役立つ本である。




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Posted by マツザキ@湖岸のほとり at 11:09│Comments(0)WEB関係もろもろ

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