2011年01月18日
なぜ、デンマーク人は幸福な国を作る事に成功したのか?
昨日は、神戸の震災から16年。
たまに行く神戸では震災があったとは思えない街の様子ですが、
いまだ町中には更地になったまま復興がすすまぬ箇所も多いとTVで報道していました。
色々とまだまだ解決せぬ難題も多いようです。
いつ何時やってくるのかわからないのが、天災。
常に危機感を持って暮らさねばと思い新たに。。。
さて、毎年恒例の滋賀県中小企業家同友会新春例会が昨日行われました。
基調講演は、日本に生まれ、デンマーク国籍を持つケンジ・ステファン・スズキ氏による
「なぜ、デンマーク人は幸福な国を作る事に成功したのか」
イギリスのレスター大学社会心理学分析の研究者エードリアン・ホワイト氏がイギリスのシンクタンクのデータをベースに、各種国際機関(ユネスコ、CIA、WHOなど)の発表済み報告書(100種以上)を分析。独自方法で計算した国民の幸福度ランキングは次の通り。
(対象は178カ国)
1位 デンマーク
2位 スイス連邦
3位 オーストリア共和国
4位 アイスランド共和国
5位 バハマ国
6位 フィンランド共和国
7位 スウェーデン王国
8位 ブータン王国
9位 ブルネイ・ダルサラーム国
10位 カナダ
11位 アイルランド
12位 ルクセンブルク大公国
13位 コスタリカ共和国
14位 マルタ共和国
15位 オランダ王国
16位 アンティグア・バーブーダ
17位 マレーシア
18位 ニュージーランド
19位 ノルウェー王国
20位 セーシェル共和国
・・・
23位 アメリカ合衆国
35位 ドイツ連邦共和国
41位 英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
62位 フランス共和国
82位 中華人民共和国
90位 日本
125位 インド
167位 ロシア連邦
・・・
参考:http://www.narinari.com/Nd/2006076284.html
日本は堂々の90位です(笑)
「国民の生活が第一」がスローガンの政党が政権をになう国の順位としてはなんとも情けない。。。
講演の中で印象に残ったスズキ氏の言葉。。。
◇なぜ、デンマークの人達は「世界で最も幸せな国民である」と呼ばれているか。
・理由は「生きるために」必要な大気と水を汚染から守る努力と食料とエネルギーを自給し、次世代にツケを残さない施策を導入しているためである。
◇なぜ、デンマーク人は幸福な国を作ることが出来たのか?
・デンマークは世界で最も汚職が少ない国だといわれています。国民が幸せであるかどうかの中で大事なことは国民同士が信頼できるかどうかだと思う。世界で最も納税率が高い国はデンマーク、それでも、デンマークの人達は世界で最も幸せな国民だと言われている背景には、納税したお金が国民のために使われるという国民同士の「信頼関係」が在るためだと思います。
◇国民が幸せに暮らせる為には
・国民同士の信頼関係を築くこと、そのスタートは「隣人を愛する」ことから始まると思う。
・滞在許可が無くて住める国は、自国のみ。住み易い国にするかどうか、各自の行動力にかかっている。企業においても同じで、自社の利益のみを追求するのでは無く、社会に貢献するための経営理念が欲しい。その他に国民同士の議論の場を作ること。
スズキ氏は、デンマークの風力発電技術を日本人に教え、いまでは日本でもそのための施設(風の学校)をつくり活動されてらっしゃいます。
講演の中で熱心に話されたのはエネルギー&食糧の自給を成し遂げるに至るデンマークの国の施策の話し。背景には、幾度にも渡る苦難と忍耐があると言います。例えば戦争。デンマークは戦争による財政破綻や敗戦によるドイツの占領などを経験しています。そして、2度のオイルショックでエネルギーの他国依存の恐ろしさを知ったと言います。これは日本も経験してるはずですね。
エネルギー/食糧自給率はこんな感じです。
◇エネルギー自給率
デンマーク 1972年 2% 2000年 137%
日本 1973年 23% 2003年 4.3%
◇食糧自給率
デンマーク 300% 日本 40%
参考:http://www.eco-g.co.jp/denmark.html
いまや、日本は自国だけでは到底存在できない国なのです。
福祉国家としてデンマークのみならず北欧諸国「スカンジナビアモデル」の話しは良く聞きますが、
デンマークも税金は大変高いそうです。消費税は25%、所得税は38~62%とか。。。
「納税者(国民)と徴収者(国家)、分配者(行政)の信頼関係が無ければ成り立たない。」とスズキ氏は著書の中で語っています。要は税金が何に使われているのか「わかり納得」できれば、喜んで国民は税金を納めるのです。
出生費から葬儀費まで国庫から支援。教育も大学まで国庫が負担。医療費、高齢者福祉も国庫が負担。
親の子供の扶養義務は18歳まででその後は国庫から負担。大学生は月に10万円国から支給されるそうです。もちろん教育費は国が負担ですから贅沢しなければ、充分やってけますよね。。。
安心して子供もガンガン産めて、受けたい教育をいかようにも受けさせられる国。
当然人口も緩やかに増えているとか。安心して子供を産み育てられる社会のようです。
政治についての意識も随分違うようです。
デンマークでは子供の時から政治家と話しをする場が設けられており、議員の年齢も若い。
市会議員(?)などもボランティアのため議会は平日の夜に行われ、
スピーディーに臨機応変に良いことはすいすい決まると言います。
(ご自身の「風の学校」建設時の経験を話されました。)
ベースには、教育をどう国家として行うのか?も大切です。
小学校からの倫理教育、大学での哲学教育などで人生観、幸福感、はたらくことの意義など、自分で考えることに主眼がおかれる教育がなされているとの事。そういうベースがあるからこそ、議会でももめること無く良いことはすいすい決まるのでしょう。(推測)
混迷極まる日本の政治・・・というか政治家たち。
有言不実行を有言実行のように語るどうしようもない総理がその権力にしがみつく日本。
無縁社会でどんどん孤立化し、お年寄りがひっそりと一人で死んでいく社会。
毎年毎年3万人以上が自殺する日本。
ほんとうに、今、変えないと、私たち大人は今の子供たちに大きな大きな不幸な贈物を手渡す事になる。なかば、もうそうなってる。。。
聞くほどに自分の国が情けなくなる講演でありましたが、嘆いていても始まらない。
まずは自分が出来ることをちゃんと考え、少しでも実行していければと思った次第です。。。
私の場合は、「世のため」の前に、まずは自分の生活なんですけどね。。。破産寸前〜( ̄- ̄;) 笑
たまに行く神戸では震災があったとは思えない街の様子ですが、
いまだ町中には更地になったまま復興がすすまぬ箇所も多いとTVで報道していました。
色々とまだまだ解決せぬ難題も多いようです。
いつ何時やってくるのかわからないのが、天災。
常に危機感を持って暮らさねばと思い新たに。。。
さて、毎年恒例の滋賀県中小企業家同友会新春例会が昨日行われました。
基調講演は、日本に生まれ、デンマーク国籍を持つケンジ・ステファン・スズキ氏による
「なぜ、デンマーク人は幸福な国を作る事に成功したのか」
イギリスのレスター大学社会心理学分析の研究者エードリアン・ホワイト氏がイギリスのシンクタンクのデータをベースに、各種国際機関(ユネスコ、CIA、WHOなど)の発表済み報告書(100種以上)を分析。独自方法で計算した国民の幸福度ランキングは次の通り。
(対象は178カ国)
1位 デンマーク
2位 スイス連邦
3位 オーストリア共和国
4位 アイスランド共和国
5位 バハマ国
6位 フィンランド共和国
7位 スウェーデン王国
8位 ブータン王国
9位 ブルネイ・ダルサラーム国
10位 カナダ
11位 アイルランド
12位 ルクセンブルク大公国
13位 コスタリカ共和国
14位 マルタ共和国
15位 オランダ王国
16位 アンティグア・バーブーダ
17位 マレーシア
18位 ニュージーランド
19位 ノルウェー王国
20位 セーシェル共和国
・・・
23位 アメリカ合衆国
35位 ドイツ連邦共和国
41位 英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
62位 フランス共和国
82位 中華人民共和国
90位 日本
125位 インド
167位 ロシア連邦
・・・
参考:http://www.narinari.com/Nd/2006076284.html
日本は堂々の90位です(笑)
「国民の生活が第一」がスローガンの政党が政権をになう国の順位としてはなんとも情けない。。。
講演の中で印象に残ったスズキ氏の言葉。。。
◇なぜ、デンマークの人達は「世界で最も幸せな国民である」と呼ばれているか。
・理由は「生きるために」必要な大気と水を汚染から守る努力と食料とエネルギーを自給し、次世代にツケを残さない施策を導入しているためである。
◇なぜ、デンマーク人は幸福な国を作ることが出来たのか?
・デンマークは世界で最も汚職が少ない国だといわれています。国民が幸せであるかどうかの中で大事なことは国民同士が信頼できるかどうかだと思う。世界で最も納税率が高い国はデンマーク、それでも、デンマークの人達は世界で最も幸せな国民だと言われている背景には、納税したお金が国民のために使われるという国民同士の「信頼関係」が在るためだと思います。
◇国民が幸せに暮らせる為には
・国民同士の信頼関係を築くこと、そのスタートは「隣人を愛する」ことから始まると思う。
・滞在許可が無くて住める国は、自国のみ。住み易い国にするかどうか、各自の行動力にかかっている。企業においても同じで、自社の利益のみを追求するのでは無く、社会に貢献するための経営理念が欲しい。その他に国民同士の議論の場を作ること。
スズキ氏は、デンマークの風力発電技術を日本人に教え、いまでは日本でもそのための施設(風の学校)をつくり活動されてらっしゃいます。
講演の中で熱心に話されたのはエネルギー&食糧の自給を成し遂げるに至るデンマークの国の施策の話し。背景には、幾度にも渡る苦難と忍耐があると言います。例えば戦争。デンマークは戦争による財政破綻や敗戦によるドイツの占領などを経験しています。そして、2度のオイルショックでエネルギーの他国依存の恐ろしさを知ったと言います。これは日本も経験してるはずですね。
エネルギー/食糧自給率はこんな感じです。
◇エネルギー自給率
デンマーク 1972年 2% 2000年 137%
日本 1973年 23% 2003年 4.3%
◇食糧自給率
デンマーク 300% 日本 40%
参考:http://www.eco-g.co.jp/denmark.html
いまや、日本は自国だけでは到底存在できない国なのです。
福祉国家としてデンマークのみならず北欧諸国「スカンジナビアモデル」の話しは良く聞きますが、
デンマークも税金は大変高いそうです。消費税は25%、所得税は38~62%とか。。。
「納税者(国民)と徴収者(国家)、分配者(行政)の信頼関係が無ければ成り立たない。」とスズキ氏は著書の中で語っています。要は税金が何に使われているのか「わかり納得」できれば、喜んで国民は税金を納めるのです。
出生費から葬儀費まで国庫から支援。教育も大学まで国庫が負担。医療費、高齢者福祉も国庫が負担。
親の子供の扶養義務は18歳まででその後は国庫から負担。大学生は月に10万円国から支給されるそうです。もちろん教育費は国が負担ですから贅沢しなければ、充分やってけますよね。。。
安心して子供もガンガン産めて、受けたい教育をいかようにも受けさせられる国。
当然人口も緩やかに増えているとか。安心して子供を産み育てられる社会のようです。
政治についての意識も随分違うようです。
デンマークでは子供の時から政治家と話しをする場が設けられており、議員の年齢も若い。
市会議員(?)などもボランティアのため議会は平日の夜に行われ、
スピーディーに臨機応変に良いことはすいすい決まると言います。
(ご自身の「風の学校」建設時の経験を話されました。)
ベースには、教育をどう国家として行うのか?も大切です。
小学校からの倫理教育、大学での哲学教育などで人生観、幸福感、はたらくことの意義など、自分で考えることに主眼がおかれる教育がなされているとの事。そういうベースがあるからこそ、議会でももめること無く良いことはすいすい決まるのでしょう。(推測)
混迷極まる日本の政治・・・というか政治家たち。
有言不実行を有言実行のように語るどうしようもない総理がその権力にしがみつく日本。
無縁社会でどんどん孤立化し、お年寄りがひっそりと一人で死んでいく社会。
毎年毎年3万人以上が自殺する日本。
ほんとうに、今、変えないと、私たち大人は今の子供たちに大きな大きな不幸な贈物を手渡す事になる。なかば、もうそうなってる。。。
聞くほどに自分の国が情けなくなる講演でありましたが、嘆いていても始まらない。
まずは自分が出来ることをちゃんと考え、少しでも実行していければと思った次第です。。。
私の場合は、「世のため」の前に、まずは自分の生活なんですけどね。。。破産寸前〜( ̄- ̄;) 笑
Posted by マツザキ@湖岸のほとり at 08:37│Comments(0)
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